1st Album CD
The Ruins Of Reminiscence

Tracks
1. Prologue -for Reminiscence-
2. Blood for Emprise
3. Night Gloria
4. The Undead Castle
5. Chains of Abyss
6. Prayer in Dawn
7. The Enchanted Ballerina
8. Praise of Warriors
9. The Forbidden
10. Sleep of Insomnia

Label : Black Listed
BLRC-00088
2016年6月24日発売

 

<「The Ruins of Reminiscence」収録曲解説>
1. Prologue -for reminiscence- 「追憶の遺跡」へと冒険者たちを誘う1曲。あらゆる伝説や神話、御伽噺が保管されているこの遺跡は、訪れた者にその魂の物語を見せるとされています。この曲では「遺跡の発見」と「内部への侵入」を表現し、遺跡の持つ神秘的なイメージと、襲い来る物語の迫力の渦に冒険者が巻き込まれていく様が描かれていて、そういった意味でアルバムのコンセプトが凝縮された1曲と言えると思います。

2. Blood for Emprise 少年期に夢に見た島の存在を信じて探し続け、実際に発見した男の話。冒険譚としての高揚感を散りばめた作品であり、一途な想いが道を切り拓いていく様を描いています。伝説の始まりを予感させるようなイントロは、主人公が成し遂げた偉業の大きさを示しており、この物語が「追憶の遺跡」の発見を描いたものであることを暗に伝える効果を持たせています。

3. Night Gloria 自らの孤独な運命を呪う雪の女王が愛情を知る話。凍えるような暗闇の中に、ゆっくりと優しく温かい光が滲んでいくイメージで、雪の女王の心の動きとともに、冬から春へと季節が移行していく様を表現しました。孤独や恐れ、悲しみや絶望を感じさせるような、少しもの寂しいイントロから、希望に満ちた煌びやかなエンディングまで、ドラマチックな展開を盛り込んだ1曲となっています。

4. The Undead Castle 死者の城へと招かれてしまった恋人の魂を救うため、城へと乗り込んでいく騎士の話。怪しげなイントロは不穏な世界への誘いであり、この城を取り巻く異様な空気感を表現しています。サビでは使命に突き動かされた騎士の強い意志を歌い、悲しみを乗り越えていこうとする勇ましさを表現していますが、その一方で、続きを予感させるようなエンディングが死者の城の強大な呪いが解けたわけではないことを象徴しており、新たなる番人の誕生を暗に示唆しています。

5. Chains of Abyss 先入観や偏見に満ちた世の中に振り回された少女の物語。見かけによって判断されることへの憎しみを、羽をもっていても飛べないカイコに例えて表現しております。しかし、自らも潜在的にそういった概念を取り払うことができず、罪を犯してしまう…その葛藤や絶望と、“天使”によって罰を受けるエンディングを描くことによって、この楽曲におけるメッセージ性をより強くしています。

6. Prayer in dawn オーディンがミーミルの泉にて代償を支払い、来たるべき時のため全知全能を手に入れる話。クワイアが際立つ1曲となっており、勇ましさが全面に押し出されたサビの歌メロが聴きどころです。イントロ/アウトロの転調や、部分的に使用したアコースティック・ギターのサウンドにより、独特な世界観をじっくりと確実に味わっていただく構成となっています。

7. The Enchanted Ballerina 人喰いの森をテーマにした1曲。前半部分では、優しい言葉を囁いており、神秘的な魔力を持った森が人々に夢を見せ、その内部へと誘い込む様を描いていますが、間奏部分で一気に怪しげな雰囲気に包まれたところで物語が一転、実はこの森が人喰いの森である、という種明かしへと繋がっていきます。その森の二面性を女性の奥深さと絡めて描いており、見方によってはハニートラップと捉えられるような表現を用いています。

8. Praise of Warriors ワルキューレが共に戦った死せる勇士たちを讃える歌。キーボードとギターによるユニゾンが印象的な、疾走感のある1曲となっています。北欧神話を女性目線から描くことで、気高さのなかに優しさを加えて表現することを狙いました。

9. The Forbidden 願い事が叶うとされる禁じられた財宝を求め、薄暗い洞窟を探索する冒険者の話。1番では希望に満ちた心理を描いていますが、2番で一転して喪失感に支配された内容となっています。ミュージカルのメイン・テーマのようにメッセージ性をあえて色濃く直接的に歌うことにより、物語の恐ろしさを表現しました。静かなエンディングは洞窟が秩序を取り戻したことを象徴しており、財宝を求めてやってきた異質な訪問者の存在は失われていることを物語っています。

10. Sleep of Insomnia 自分の中にある、もう1人の自分の存在をテーマにした曲。眠りから目覚めるような静かなイントロから、一気に重低音響くサウンドへと繋がり、不吉な物語への入り口を表現しています。逃げ惑う少女の緊迫感が全編を通して描かれていますが、どこか少女が結末を知っているように思われる部分も見受けられ、この物語が何度も繰り返されていることが示唆されます。無限のループが再開されたことを明確に告げるため、アウトロで冒頭に戻ることで、物語をよりドラマチックに仕上げています。